「好奇心」「スピード」こそ、できる編集者に必要な要素

「好奇心」「スピード」こそ、できる編集者に必要な要素

できる編集者に必要な要素とは、「好奇心」「スピード」編集者になるために必要な「特別な資格」はありません。専門学校はありますが、そこで教わる技術は、現場で必死で働けば身に付きます。

特別な資格こそ必要ありませんが、編集者とは特殊な仕事です。求められる要素はたくさんあります。



編集者は数値化できない能力が求められる

人と接し、共同で何かを作り上げるわけですから、「コミュニケーション能力」は不可欠です。

締切という生き地獄や想定外のトラブルなどを乗り越えるだけの「精神力」も求められます。

さまざまな知識や経験、人脈も大きな武器となります。

オリジナリティーを探し求める熱心な「探求心」も大切です。

インターネット全盛の時代ですが、だからこそリアルに自分の目で見て、肌で感じとってくるような「行動力」も忘れてはなりません。

編集者には、具体的に数値化できないような要素が求められます。

 

 

 

好奇心こそ、編集者の命! 好奇心=自分思考!

さまざま必要な要素の中で、私が『できる編集者』に必要な要素を一つ挙げるとすれば、それは「好奇心」です。

 

「好奇心」とは、自分から積極的に楽しみを見つける姿勢です。

 

最初から狭い視野で判断するのではなく、多角的に物事を見て、掘り下げ、対象物の魅力を見つけ出すことです。

道を歩いていても、本を読んでいても、テレビを見ていても、常に問題意識を持ち、あらゆる視点や立場から思考を深めていくことが「好奇心」です。

 

たとえば私は道を歩いていてもこんなことを考えます。

 

・アスファルトって、どのような素材なんだ?
・アスファルトって、日本語で何というのか?
・アスファルトはいつから使われているのか?
・道によってアスファルト舗装の表面が違うのはなぜか?

 

こういうのは初歩の初歩の疑問です。

アスファルトがどこで作られているのか、厚さのルールはあるのか、日本の舗装道路は何%か、アスファルトは液体か固体か、気温何度で柔らかくなってしまうのか・・・ちょっと考えるだけでさまざまな疑問が湧いてきます。

「好奇心」をかき立て、さまざまな雑学を調べ、掘り下げ、広げていく過程の中で、自分なりの切り口を見つけていき、面白い企画を打ち立てて形にするのが編集者の醍醐味です。

できる編集者は、このような独自の視点で好奇心を育てていきます。そして、好奇心を膨らませながら、クライアントが喜ぶような切り口の企画を考えていきます。

できる編集者は、それぞれ「好奇心=自分思考」を確立させています。

思考することが編集者の“命”であり、思考停止した時点で編集者は死に至るのです。

 

 

 

 

ビジネスとして不可欠なのが「スピード」

編集者に限ったことではありませんが、クライアントから長く大切にされる編集者は、「スピード」を意識している人が多いはずです。

できるだけクライアントが喜ぶことを第一に考え、スピーディーに仕事を進める編集者は大事にされますますし、結果的に優位に仕事を進めることにもつながります。

即断即決即行しつつ、完成度よりもスピード感を求めて進めることが重要です。

 

 

 

「PDCAを回す」ための原動力が「好奇心」と「スピード」

PDCAを回すとは、PDCAサイクル「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」を繰り返し、業務を継続的に改善していくことです。

 

できる編集者は、「好奇心」と「スピード」でPDCAを回していきます。

 

自分の中では「好奇心」によってPlan(計画)→Do(実行)を深めていきます。

対外的には「スピード」によってCheck(評価)→Action(改善)を深めていきます。

 

 

 

 

もっとできる編集者に! PDCAに新たな「P」をプラスしよう

 

そして、もっとできる編集者はPDCAに新たな「P」をプラスします。

 

新たな「P」とは、「Proposal(提案)」です。

 

課題の修正だけではなく、先を見据えた大胆な企画提案ができるのは、かなりできる編集者です。しかし、このレベルになってくると、相手との関係性も重要になってきます。編集者の提案を一緒に楽しめる相手に恵まれることが必要です。

PDCAPサイクル「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)→Proposal(提案)」まで考えられる編集者は多くはありません。この辺の見極めは意外と難しものではなく、日常会話から視点や問題意識について質問を投げかければ見えてきます。

 

いかがでしたでしょうか。

「好奇心」と「スピード」を意識して、さらに「提案」を常に胸に秘めた時代を切り開く編集者となっていってください。

このPDCAPサイクルは編集者だけに限らず、現在の情報化社会に必要な要素だと考えています。下記囲みPOINTをご覧になってください。

 

私はいままで編集者は“裏方”であるべきだと決め込んできました。

それはひとつの価値観ですが、残念ながら匿名の裏方は埋没してしまう時代になったように感じられます。それは評価する人の意識が低くなってきているからです。世の中に情報が溢れすぎていることも原因でしょう。

好むと好まざるとにかかわらず、これからの時代は自分の哲学を語る、伝えることが必要です。それが情報社会です。

編集者に限らず、自立しようと考えている人は、現状に満足しないでください。自分自身の生き方として、自分のためにPDCAPサイクルを回していくことが必要です。



 

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